時代を先駆けする個性豊かな2つの専門学校が、六甲アイランドに並び立つ。芦屋芸術情報専門学校と駿台ホテル観光事業専門学校である。本計画は、コンセプターである積水ハウス(株)六甲開発事業部の、相互乗り入れという大胆かつ新鮮な提案に両校が共鳴し、具体的な空間計画へ移行した。
地下階には共通の食堂が、1階には共通の広場が設けられ、最上階には体育館と視聴覚ホールが相互利用の形態をとる。また、ペデストリアンデッキ(地上6メートル)が両校を貫き、街角広場からの大階段で地上に連結する。若さあふれる街角のステージである。
一般的には、都心立地の専門学校にキャンパスや、あるいはそれにかわる空間を生み出す事は重要な課題であるが、これらの建物では、両校の御理解に助けられ、共通の機能を整理し合理化する中でスペースの圧縮や単純化をはかり、ゆとりの空間を生み出すことができた事に満足している。
1991 新家政延
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